日本人がスパイスカレーをおいしく作れないワケ2

前回の記事はこちら 日本人がスパイスカレーを美味しく作れないワケ1

前回のその1では、私たちはお味噌汁の作り方がしみこんでいるがために、ついつい出汁を取った水で具材を煮るという方法をしがち。これがスパイスカレーの味が美味しくなくなっちゃう理由の一つじゃないかな?という仮説をお話しました。

今回は、なぜスパイスをカレールウのように使ってはいけないのか?まずは、カレールウとスパイスの違いとは?についてお話したいと思います。

カレールーはおいしい

カレールウっておいしいですよね?

そのまま舐めても味がちゃんとあります。

先日、外国人のお友達(カレーが主食の国のご出身)が、「日本のカレーライスは、カレーじゃないけどすっごくおいしい」と言っていました。

それを聞いて、あれはあれで一つの食べ物のジャンルだなぁ、と感じました。

カレールウは、削って何かと和えることもできます。その際には、特に他に調味料をしっかり入れなくても完成した味にすることが出来ます。

また、お湯に一つ入れるだけで何となくちゃんと味がある。

なぜでしょう?

それには、ちゃんとわけがあります。実はカレールウには、びっくりするくらい色々なものが入っているからです。

この画像は、ハウス食品のホームページにあったPDFを画像化したものです。

いろんなものが入っているのがお分かりになると思います。

ハウス食品のホームページのPDFより画像化

ルーに入っているものとは?

ルウについて説明する前に、ところで、成分表示をちゃんとご覧になる方は、どのくらいいらっしゃいますでしょうか?

私はものを買う時、大体ひっくり返して成分表示を確認して買うタイプです。

もしあまり気にしないで買い物されているなら、一度見ていただきたいと思います。きっと「えっ!」と思われることでしょう。「これ何?」ってものがいっぱい入っているからです。

それを説明するには、「ヒトが美味しいと感じるものを上手にブレンドして入れてある」と言う言い方が分かりやすいと思います。

つまりルウは、自分では説明できないような添加物、表示の罠で分かりにくくなっているもの、キチンと表示されてないものがたくさん入っている複合物だということなんです。

上の画像を見ると、一見カレー粉(カレールウ)にも牛肉、玉ねぎ、にんじん、ジャガイモが入っているような気がします。

でも実はそうではなく、カレーを作る時にカレールウと牛肉、玉ねぎ、人参、ジャガイモを使って作った時の成分表ですよ、ということのようです。さっと見るだけだと、あたかもカレールウにと牛肉、玉ねぎ、人参、ジャガイモが入っているかのように感じて安心してしまうのは私だけでしょうか?

では、実際に食品のパッケージを見てみましょう。

表示しないといけない成分は、分量の多い順に記載されています。ちなみに添加物は「/」の後ろに記載されるように最近変わりました。(こちらの画像ではその前のものです)

●ルウに一番多く入っているものは何でしょうか?

●スパイス(香辛料)は、どこに書いてありますか?つまり、どのくらい入ってますか

今度スーパーに行ったらいろんなメーカーのものを見比べてみて下さい。各メーカーさんの努力の結晶です。比べてみると面白いですよ。

子供の頃大好きだったカレー

カレールウは、私の子供のころには既にありましたし、お母さんが作ってくれたカレーはまさにカレールウのカレーでした。大好きでした。岐阜の出身なので、オリエンタルカレーさんの広告看板をよく覚えています。確か当時は、粉末タイプだったような…?

そう考えると、昔のの方がまだイギリスが考えたカレー粉に近かったんでしょうね。その後、今の固形カレー、カレールーに変化して行ったようです。

たまぁに食べると、カレールウを使って作ったカレーは、やっぱり美味しいと思います。ただ、年とともに胃にもたれるようになったので、段々と食べる機会が減りましたね。

今回のカレールウのお話、いかがでしたでしょうか?

次回の「その3」では、いよいよスパイスについて書いてみたいと思います。まずはスパイスの歴史から。

お楽しみに♪

続きはこちら 日本人がスパイスカレーをうまく作れないワケ3