日本人がスパイスカレーをうまく作れないワケ1
スパイスカレーと私
- スパイスカレーを作りたいけど、どこから始めたらよいか分からない
- どんなスパイスを買ったら良いか分からない
- 作ってみたけど、美味しくなかった
そんな方いらっしゃいませんか?
実は作り始めた最初のころの私がそうでした。
初めて作ったのは大学生の時。クラスのみんなと外語祭の出店のためでした。みんなと作ったからなんかうまく出来てました。なので一人でも簡単に作れるものだと思い自宅でトライしたんですが、これが全然美味しくない。手間とお金をかけたのにお店みたいなのなんて全然出来ない。
なんでだろう?あのとろみどうやって出すんだろう?どうしてコクがあるんだろう?私には無理じゃないか?
そう悩み、何度も投げ出し、挫折し「やーめた!」を繰り返しました。そして、インド料理屋さんで食べるたびに「うーむ」と悩んでました。
その後インド人の方に教えていただく機会を得て教えてもらったり、習いに行ったりしながら試行錯誤して、だんだんと何となく形になって来た気がします。
そんな私が辿った失敗の道から学んだことや知ったこと、また発見したこと。それをお伝えしていきたいな~とこの記事を書くことにしました。今はyoutubeもなりますし、どんな地方都市でもスパイスを使ったカレーを出してくれるお店があるような良い時代になりました。昔よりはずっと失敗しにくいとはいえ、私のようにうまく作れなくて挫折した方、あきらめた方がいらっしゃると思うんです。
と言っても、私は単なる主婦でして、飲食店やインド料理店に勤めたことはあるとしても、調理師免許があるわけでも、本格レストランでコックさんをしていたわけでもありません。一人の家庭の主婦が、いわばホームシェフとしてやっていく中で発見したことや気づいたことなどをお伝えしていくだけです。そのあたりをご了承の上よろしくお願いいたします。
そもそもスパイスカレーとルーのカレーとの違いとは?
日本のカレーとアジアで食べられているスパイスを入れた煮込み料理は、全く概念が違います。
そもそもカレー粉というのは、インドを植民地化したイギリスが考案しそれが広がったもので、小麦粉が入ってます。イギリス人が作る上でトロミが欠かせなかったんでしょうね。それをルーにしたのが日本人です。インドには市販のスパイスミックスはありますが、私の知る限りではカレールーはありません。
けれど、子供のころからルーを使って作るものがカレーと思っている日本人は、どうしてもそのところが抜けないのもうまく作れないワケの一つじゃないかな?と思うんです。
そして、二番目のワケは、日本人にとってなじみ深い汁物、スープであるお味噌汁の存在。では改めて、作り方を振り返ってみましょう。
- 出汁を取る
- そこに具材を入れて煮る
- 最後に味噌を溶く
ルーカレーとの共通点がありますよね?そうです、この3番のお味噌です。このことより、カレーも同じように作ってしまうんじゃないでしょうか?
そして、出汁を取った液体には、味が付いていないといけないという無意識の思い込みがある気もします。だから、素材から出汁をしっかり取ることなく、ついつい細粒だしのコンソメとか入れたくなる。入れないといけない気がする。ついクセでコンソメとか入れちゃう。
だって、お味噌汁を作る時は、昆布や鰹節、もしくは干しシイタケやイリコで出汁をとりますから、素材から出汁を取るという発想が薄い。あくまで、だし汁があっての具材。
さて、カレーに戻りましょう。その後、お味噌汁の2番のように水と一緒に煮る。煮えてきたら次は3番ですね、ルーを入れて溶かしてちょっと煮込んで完成!
スパイスカレーをこの発想で同様に作ると、当然美味しくないスパイスカレーが出来てしまいます。なぜなら、スパイスとカレールーは全く別物だからです。市販のカレー粉(S&Bの赤缶とか有名ですよね)も裏の成分表示を比べてみると、入っているものがルーとは全く違います。ルーの感覚で最後に振りかけても、望んでいたようなカレーにはならず、カレースープになってしまうだけです。
思えば私が失敗し続けてきたのも、この無意識からなる作り方が大きかったからだと思います。スパイスとルーは全く別物ですから、この作り方だとどうしても味が決まらない。美味しくない。
もちろん、他にもうまく作れないワケはあるとは思いますが、一番大きいのはここだろうな~と実感しています。
次回から、上記を含めて詳しく分析解説していきたいと思いますね。次回をお楽しみに♡
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